『1000万円貯まったけど、どう運用しよう?』 — 30代の同窓会で必ず一度は出る話題。ネット銀行定期0.30%で10年置けば約1030万円(税引後)、TOPIXインデックスを5%で運用すれば約1629万円。同じ1000万円の10年後·約600万円の差。この差の正体は『複利 × 時間』の数学だ。本記事では、日本市場で1000万円を10年運用した時の預金·株式·混合の結果と、新NISA·iDeCo活用の標準配分を整理する。
1000万円·10年の3シナリオ
同じ1000万円を3通りで10年運用した場合。
| シナリオ | 年利回り | 10年後元本 | 税引後 |
|---|---|---|---|
| A. ネット定期(1年回転) | 0.30% | 約1030万 | 約1023万(20.315%税) |
| B. TOPIXインデックス | 5.0%(長期平均·保守仮定) | 約1629万 | 約1629万(新NISA非課税)/ 約1500万(一般20.315%) |
| C. 50:50 ミックス | 2.65%(加重) | 約1303万 | 約1280万 |
シナリオ間の差は数百万円。新NISAでBを運用すると一般口座より約130万円多く手取りに残るため、長期運用の絶対差が最大化される。
なぜTOPIX 5%が『保守的仮定』か
TOPIX 5%は本記事の保守的なベースライン。実績は次の通り。
- TOPIX 30年平均(1995-2024): 約4〜6%
- TOPIX 10年平均(2014-2024): 約7〜9%
- MSCIワールド株式 30年平均: 約8%
- 日経225 30年平均: 約3〜5%(バブル後の長期低迷を含む)
5%は『1990年代失われた10年』を含めた保守仮定。米国S&P500の長期平均10%より低いのは、日本市場の長期低迷·為替リスク·経済構造の差を反映。
短期ボラティリティ — 5%は『平均』、約束ではない
『年5%』は20-30年平均値で、短期実績は大きく上下する。
- 2008年リーマンショック: TOPIX -42%短期暴落 → 回復約4年
- 2020年コロナ: -30%短期暴落 → 回復約6ヶ月(V字回復)
- 2022年世界利上げ: -8%·小幅調整
5年以内に必要な資金(住宅頭金·結婚式·子供教育費)は預金·短期債で運用、10年以上の余裕資金のみ株式運用が標準推奨。
新NISA·iDeCo活用 — 節税の大きさ
同じTOPIXインデックスでも、運用先で税引後リターンが変わる。
| 運用先 | 税制 | 1000万·10年·5%税引後 |
|---|---|---|
| 一般口座 | 譲渡益·配当20.315% | 約1500万 |
| 新NISA | 完全非課税 | 約1629万(差+129万) |
| iDeCo | 拠出全額所得控除 + 運用非課税 + 引出時優遇 | 約1700万+(節税分含む) |
新NISA限度額(360万/年·1800万生涯枠)を埋める速度で年間どれだけ運用できるかが論点。
標準的な配分 — 『100-年齢』ルールの日本式
| 年齢 | 家(住宅ローン込み) | 株式·投信 | 預金·MRF |
|---|---|---|---|
| 30代独身 | 30% | 50% | 20% |
| 30代既婚·育児前 | 50% | 30% | 20% |
| 40代育児中 | 60% | 25% | 15% |
| 50代住宅ローン完済前 | 60% | 25% | 15% |
| 60代以降 | 50% | 25% | 25% |
日本は家(マイホーム)が資産の大半を占める家庭が多く、株式·預金は『家以外の余剰資金』として配分。住宅ローン残債と新NISA·iDeCo拠出の優先順位が個別検討。
日米韓 比較
| 国 | 預金 | 株式インデックス | 1000万·10年差 |
|---|---|---|---|
| 🇯🇵 日本 | 0.30%·MRF | 5%·TOPIX | 約600万 |
| 🇰🇷 韓国 | 4.0%·定期 | 7%·KOSPI | 約500万 |
| 🇺🇸 米国 | 5%·HYSA | 10%·S&P500 | 約900万 |
米国は表示金利·株式リターンとも最高だが税負担も最大。日本は預金金利が低い分、預金vs株式の絶対差が3国中最大。
ツール — シナリオ比較
interest ツールの比較パネルに『1000万·10年·0.30%(定期)』vs『1000万·10年·5%(TOPIX)』vs『50:50ミックス』を入力すると、1年·5年·10年累積が一画面で表示される。新NISA活用·税引後手取りの差も即時計算。多言語ページ(/ko/interest, /en/interest)では、韓国KOSPI·米国S&P500を仮定にした並行シミュレーションが可能。
『預金か株式か』ではなく配分比率が本質。約600万円の差は確かに大きいが、その可能性は -300万円の可能性も同時に伴う。本ツールは『平均5%』の未来を可視化するが、その未来の意味はライフステージ·時間軸·心理的リスク許容度で個別に決まる。新NISA·iDeCoを使い切るのが、節税面で最も大きな差を生む単一の選択。